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その間、運転手は、黙ったまま。私は景色をぼんやり眺め、高級車の質の良いシートに身体を沈めた。快適な車内空間と丁寧で優しい運転で、私は、うつらうつらした。 1時間ほど走った頃から、街の景色から、木々生い茂る山道へと変わり、そこから又、1時間ほど走り、高さ3メートルほどの石垣が道づたいに続く。やがて、石垣の切れ目に来ると、鉄製の馬鹿デカい門扉が現れた。運転手は、携帯電話で中に連絡をとり、開門を要求。
すると、バカデカい門は、音も立てず、恐ろしく静かで、まるで蝋を塗った上を滑るように門が開いた。邸内に入ると、庭というよりも森。その上、あちこちに庭師らしい職人の姿が見え、その、森のような庭の手入れをしている。
でも私は、庭よりも職人の日当と人数の方が気になった。相当な金持ちだ。関西で5本の指に入る大地主は、本当のようだ。 庭を抜けると石畳のロータリーが見え、そばには50台は止めれそうな駐車場がある。そこに、車を止め、運転手の案内で、玄関へと案内された。表から見る大邸宅は、2階建ての和風建築。「現代風新潟の豪農の館」みたいな大邸宅。
玄関に入ると、黒スーツ姿の男が、あいさつもそこそこに、奥の大広間に通された。
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